Fusion 360 Meetup Vol.03に行ってきました

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こんにちは、FabLabShibuyaのFabマスターの井上です。

1/29(金)オートデスク本社で開催された「Fusion 360 Meetup Vol.03」にお邪魔してきました。3回目を迎えるこのMeetupですが、今回初めての参加になります。会場には多くの方が詰めかけ、その全員が何かしらの形でFusion 360を使われているようでした。

Meetupは概ね下記のような構成で進行されました。

  • ルイス・グレスパン氏(オートデスク株式会社代表取締役社長)による基調講演
  • Fusion 360の最新アップデート情報の紹介
  • コミュニティフォーラム機能の紹介
  • CAE機能の紹介
  • Fusion 360ユーザーによる事例紹介

ルイス・グレスパン氏による基調講演では、Fusion 360が現在果たしている役割と可能性、ならびに今後の展望などについて話されました。医療などのミクロな分野から、建築や土木といった大規模な分野まで、CADオペレーションはますます欠かせないプロセスになってきています。Withinなどの事例にも見られるように、求める条件を入力してコンピューターに委ねることで、複雑な設計プロセスを効率的に行う手法(ジェネラティブ・デザイン)も徐々に実用レベルになってきています。Fusion 360は学生や個人、小規模事業者が無料で使えるCADソフトとして着々と認知を広げていますが、そうしたハイエンドCADソフトに勝るとも劣らない様々な機能を今後も実装していくとのことです。ちなみにFusion 360のユーザー数はアメリカが圧倒的に多く、2位以下はほぼ横ばいだったとのことですが、ここ数ヶ月で日本が頭一つ抜けた状態となり、ユーザー数としては世界2位になったとのことです。

クラウドベースで動作するFusion 360はアップデートの頻度も多く、その内容を解説したYoutube動画なども公式アカウントからリリースされていますが、こういう場で口頭で説明を受けるとわかりやすいですね。これから始めたいという人にとっても、最新でどこまでできるのかを知ることができる機会になると思います。当日のプレゼンテーションで発表されたスライドは、下記で公開されています。

Fusion 360 1月アップデート

Fusion 360ユーザーによる事例紹介では、「Make1010」の主催者で、FabLab鎌倉でもテクニカルアドバイザーとしてFusion 360のレクチャーもされている仙頭さんが登壇されました。ご自身の作例を交えてアセンブルやモーション機能について説明されていました。ギアやクランクなどを使ったモデルの動作シミュレーションは、僕がFusion 360を始めるきっかけにもなった特徴の一つです。ちなみに以下は、以前遊びで作った「楕円コンパス」のモデルです。

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イベントレポートからは少し外れますが、皆さんはギアのような形状をどうやって取得していますか?

ミスミMcMasterCarrといった3Dデータも公開している販売店からダウンロードしたり、Gearotic Motionのような専用ソフトで設計して書き出したり、いろんな方法があります。ちなみにFusion 360では、アドインやスクリプトからギアを作ることができます。

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このようにいくつかの選択肢がありますが、最近見つけたInvolute Spur Gear Builderという、Webブラウザ上から書き出せるジェネレーターがなかなか良さそうなので紹介します。

Involute Spur Gear Builder

Webブラウザ上でギアを設計してSVGやDXF形式で書き出せるサイトはいくつかありますが、そのほとんどは歯が外向きに出ている「外歯車」しか書き出せないのに対し、このサイトでは「ラックギア」や「内歯車」も書き出せるのが魅力的です。ちょうど1月のアップデートでFusion 360もDXFデータが読み込めるようになったとのことなので、勝手にタイムリー感を感じています。

今年もますます勢いが増しそうなFusion 360、ちょっとした豆知識と合わせてご参考になれば幸いです。

 

(井上)

2016-02-03 | Posted in blog, Events, ReportNo Comments » 

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