【FAN3 Report】ムンバイ探訪からKochiへ(Day 4)


1/12~18までの1週間にわたって開催されたFabLabアジア会議(FAN3)
FabLab Shibuyaからは井上と山本が参加しました。
1日ずつ、交代で現地のレポートをお送りします!


Day4 (1/16)

こんにちは。
FabLab Shibuyaの井上です。

MumbaiからKochiへの移動日となるDay4は、午前中にMumbaiのメイカームーブメントを象徴する2つの施設を見学し、午後に移動という日程でした。最初に訪れたのは、「imaginarium」という3Dプリントサービスを行う企業です。日本ではDMM.makeやintercultureなどが有名ですが、ここインドでも3Dプリントを活用する需要は増えてきているようです。日本同様、プロダクトからファッション、あるいは医療分野で、プロトタイプからエンドプロダクトまで幅広く対応しています。


FDM、SLA、SLSなど様々な3Dプリンターが並ぶimaginariumのプリント工場

imaginariumのプリント工場は、中心を貫く通路を挟んで「機械化された3Dプリント工場」と「人の手によるフィニッシング工場」で構成されています。撮影不可のためあいにく記録はできませんでしたが、フィニッシング工場には多くの工員が従事していました。普段から使っている身として予想は出来ていましたが、3Dプリンターという言葉が匂わすSF感ほど現場は機械化されておらず、プリンターの台数と工員の数がおおよそ同じくらいの印象でした。おそらくこれはインドに限らず、どこの3Dプリント工場でも同様なのではないかと思います。

見学後にimaginariumのスタッフさんによるプレゼン、参加者とのディスカッション・質疑応答が行われました。そこで、井上からはこんな質問を投げかけてみました。

Q. 日本でも数年前から3Dプリンティングが騒がれ始めたものの、3Dモデリングという工程が一般に根付いていないことから、この分野のボトムアップが急務となっているが、インドではどうか?

インドでは大学を中心にCADモデリングの教育に熱心で、個人から企業までこうした新興技術に貪欲です。この辺りは昨年訪れた深センに近い熱量を感じました。imaginariumでは自身の3Dプリンティング技術を活かして独自のAcademyを開催したり、次に紹介する”Maker’s Asylum”と連携した”Metamorphosis Cafe”という事業を通じてボトムアップ活動を行っているとのことです。


imaginariumから歩いて1分の距離にあるメイカースペース”Maker’s Asylum”

Maker’s Asylumは、Mumbaiの中心的なメイカースペースで、前日まで開催されていたMaker Melaにもここで作られたプロジェクトが出品されていました。日本におけるMaker’s BaseやTechshopと同様に、いわゆる会員制の工房として運営されています。インド人の平均収入から考えると月々の会費は決して安くはなく、趣味のユーザーというよりはスタートアップが利用している印象でした。


Maker’s Asylumの様子。デジタルファブリケーションだけでなく、木工・金工機材も一通り揃えている。

前述の”Metamorphosis Cafe”は、Maker’s Asylumでアーリープロトタイピングされた成果物を、imaginariumでより高度なプロトタイプ、あるいは製品化に向けてスムーズにつなぐための機能として設置されています。Maker’s Asylumに並ぶ3Dプリンターは、いわゆる家庭用3Dプリンターで占められており、それらはimaginariumから提供されています。家庭用3Dプリントから業務用3Dプリントへ移行する際の注意点などをコンサルティングすることもあるそうで、スタートアップユーザーが多いからこそ有効な連携ともいえます。


Metamorphosis Cafeはアーリープロトタイプから製品化までをスムーズに繋げるインターフェイスとして、Maker’s Asylumとimaginarium内に設置されている。双方が徒歩1分圏内の立地にあることも踏まえ魅力的な取り組みといえる。

Mumbaiのメーカームーブメントの熱量を肌で感じたのち、FAN3の後半戦を担うKochiへ向かいました。インドを代表する商業都市Mumbaiから飛行機で約3時間。漁業・造船・リゾートの色が強いKochiもまた、インドの別の顔を覗かせる魅力的な街でした。

次回はそんなKochiのレポートをお楽しみください。

文・井上

2017-03-10 | Posted in blog, ReportNo Comments » 

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